人気ブログランキング | 話題のタグを見る

一ミリも無い

後ろ手にカーテンをさっと閉ざし

現実からこの身をするりと引き剥がし

そうやって自分だけは安全圏へと逃れたつもりでいる


傷つきたく無いから

逆に誰かを傷つけてしまう

本当は自分が一番傷つく癖に

それでもまだちっぽけな自己主張を止められない


他人の痛みにはお構い無しなのに

自分が傷つくと大声でがなりたてる

そうやって 人はいつも醜いものなんだと

いつの間にか批判ばかりやたらと上手くなる


刺々しい心を持て余しながら

そんな自分はシャボン玉のように脆いなんて

誰に信じさせようと言うのだろう

世界はいつでも自分にだけ都合良く廻っていて

自分に害を為すモノはこの世に必要無いなんて

どうして信じることが出来るのだろう


どんな物語にも始まりがある様に

無造作に摘み取られるほんの小さな命にも

やっぱりプロローグがあったんだ

どんな理由をつけたって

摘み取っても良い命なんて何処にも無い

消えてしまって良い存在なんて

本当に一ミリも無い
by _kyo_kyo | 2009-05-18 21:03 | | Trackback
<< 同じような夜に 地球のほんの片隅で >>