人に魂があるならば、
何故神は、こんな残酷なハンマーをいとも容易くふりかざす
両手で玩具にされる魂のお咽が、慟哭が、
腹の底から染みだして、丸ごと空気の壁を塗り変えてしまう
眠れない夜に怯えたネズミの様に、
小さく体ちぢこませ、わなわなとその肩を震わせている
その目は泥の様に真っ暗で
誰かあの魂に救いを、
もっと人生のなんたるかを悟られた方よ、
本当の無情の意味を知る人よ、
人生の裏側をも知り尽して、尚も己を見据えることを諦めない人よ
あのぽっかり空いた魂の眼が、私をすっぽり飲み込もうとしている
掴む腕は引き離され、叫び声は罵声にかき消され
私は震えたまま、
ただあなたの受けた痛みにじっと耐えることしか出来ない