カテゴリ:詩( 514 )

飛び出した世界は

「何もいらない、欲しいものなんかない」

飛び出した世界は

全てが思いのままにならず

いっそこんなちっぽけな存在なんかなくなっちまえと

己ごと何もかも捨ててしまえと叫んでいた


夢なんて持っちゃいけなかったね

何かが囁く

偽りの階段を上りつめた

その先に広がる景色は

本当にこんな世界で良かったのかと囁く


実際はこれっぽっちしか登れてはいなかったけれど

随分高く登ったつもりだった

それを思い描いていた世界と違うと嘆くのは

お門違いってものだろう


もっと足を高く上げたら良い

真っ直ぐずっと遠くまで見つめたら良い

時には足を踏み外して

肋骨の二、三本もを折るか知れない

優しい風景ばかりを見慣れた目には

毒々しい世界に目を覆いたくるかも知れない

それでも尚 歯を食いしばって歩き続けられるか

目を背けずに見つめ続けることが出来るだろうか


問い掛けはいつも子犬のように後からついてくる

いや、寧ろ忠実な老犬の様に

ただ黙って影のようについてくるのだ
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by _kyo_kyo | 2017-10-02 20:25 | | Comments(0)

オリーブの実

大粒のオリーブの果実が実るその樹には

心地の良い木陰があり

常葉樹の葉は細くまるで小さな無数の剣の様でもあり

あの葉先に当たるとチクチクと何とも言えない感じになる

葉を刈り取ってごみ袋いっぱいにしてもまだ入らぬ程の茂りようだが

実はほんの一握り

手のひらに納まりきれる量

こういうのを何ていうのでしょうね

私は大量のムダを育てながら

僅かの実を育てることに躍起になっている

それとも

それは意味のあることなのでしょうか

僅かな幸せの為に

大量のムダと向き合う人生
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by _kyo_kyo | 2016-10-28 23:48 | | Comments(6)

ありたい自分

自然体でいたい

気取らず誰にも媚びることなく

あるがままの己を信じていたい

傍から見たら大した人間ではないだろう

話しても何の面白みも無く

取るに足らない人でしかないだろう

それでも良いと

誰にも振り返って貰えなくとも

感謝の言葉に値しない人間であっても

恥じることなくただ生きていたいと思う

誰かを恨むことなく

誰にも恥じることなく

何度も失敗を重ねながらも愚痴は自分の内に収め

ただ毎日を笑って過ごす

そんな単純な人間であり続けたい

そんな単純なことが

実は一番難しい事なのかも知れないのだけれど

そんな、ありたい自分を渇望する
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by _kyo_kyo | 2016-08-29 18:46 | | Comments(2)

人と動物の命を比べる事は

人間と動物の命を比べる事は愚の極みであると

あなたはそれを当たり前のように言い、そう考える

それも一理あるだろう

でも、人の命が何よりも尊いなんて

自分が人間だから何だって言うのだろう


私は色んなモノに変化したい

人間万歳?!

それはそれでとても奢った感覚ではないかしら

それとも私の読みが浅いのだろうか・・・

などとも考えてしまう

私がヒトに生まれたのは単なる偶然でしかない

だから今この時を謳歌しようと思う

けれど自分と係りのある命まで

ヒトでないというだけで貶めてはならない


命あるもの全てを平等になどと言うつもりもない

その時点で私も間違った判断をしているのかも知れない

けれど、命の判断は個々に委ねられている

それを傲慢に受け取るか

過剰に受け取るか

その匙加減が一番難しいのだ

私は半世紀以上経っても

まだその匙加減が分からないまま

地球という世界に生息している

取るに足らぬ生き物なのだ
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by _kyo_kyo | 2016-08-09 20:43 | | Comments(0)

帰り道

熱い日差しの中を

汗を拭いながらただぼんやりと歩いていると

アスファルトはきらきらと

時折宝石を隠し持つように光る

その反射が嬉しくて

斜めから眺めたり

角度を変えながら歩いてみる

熱いなあと 呟きながら

尚もわくわくが消えていない

こんな風に歩く仕事帰りの歩道

むしろ車道?

新しいわくわくに出会う

見慣れた薔薇の咲く家の軒下に

今度は優しい花びらをつけたサボテン

花があんまり可憐過ぎて

その下のサボテンとのギャップに二度見してしまう

こんなこともある午後の歩道

新しい発見で満ち溢れているいつもの帰り道
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by _kyo_kyo | 2016-05-20 00:32 | | Comments(2)

グッバイ&ハロー

ここへいらっしゃい

大したおもてなしも出来ないけれど

それでもきっといらっしゃい

大切なものを儚む気持ちがあるのなら

握りしめた手の中で

大切なモノの壊れる音を

聞いたことのある者ならば

この気持ちはきっと共有できる

性別も年齢も越えて私達は一つの生命体

そんな同志に巡り会えることを

怯えながら それでも尚期待してしまう

だからここへいらっしゃい

きっとまた巡り会える筈

未知との出会いの素晴らしさが

波の様に押し寄せては期待に胸が震える
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by _kyo_kyo | 2016-04-14 01:10 | | Comments(0)

ある情景

言葉は花束のごとくあなたの腕を覆い尽くすことだろう

それはこの時期

真っ白なチューリップと黄色いフリージア

ああ、クリスマスローズも素敵ね

そして薔薇は深紅が良かったかしら、もちろん棘は全て私が折って

あなたの白い腕に傷ひとつつける事のないように


それはあなた一人で抱えきれない位の量で

それを真っ赤なリボンでひとくくりにして

あなたは無造作に花束に埋もれながら

最早花なのか笑顔なのか見分けがつかず

ただ少女の様に笑っているの

あなたは花の中で咲き誇っている

それこそが美しい笑顔のある情景
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by _kyo_kyo | 2016-04-14 00:54 | | Comments(0)

銃口

心臓に向かて突きつけられた銃口

カウントダウンはいつ

君が笑う

その冷酷な笑顔


音があられの様に降り注ぎ

空っぽな心も体も打ち砕かれていく

限りなく連射される哄笑に打ち抜かれ

クロッキーの人形の様に崩れ折れた体の横を

無表情な君が足早に通り過ぎて行く


泥沼のような海に溺れ

カオスに向かってひたすらに墜ちながら

心に打ちこまれた弾丸が

ちりちりと火傷しそうな温度で光り出し

新たな楔としてとしてこの泥沼から

誰かの胸に向かって

発射される時を刻み始めている
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by _kyo_kyo | 2016-04-14 00:27 | | Comments(0)

靑は何処までも青く

人は人として在るべき姿を失った

哀しみは地を這い

海を遡り

天を目指そうと天馬を駆った


空は何処までも青く

ただ濁りの無い美しさだけがそこにあり

人は姿を失くしても尚、

見知らぬ誰かと手と手を固く握りしめて

己の立つべき場所を求めた


そこがどんな色であろうと恥じる事は無い

そう気が付いたのは

不器用なこの手が何も持たないと気が付いた時

この手は何物ももたらさないけれど

いつかこの身を焼き尽くすあの太陽ですら

軽々と飛び越えてみせよう


誰の目にも無様な姿が写ったとしても

自分は知っている

その姿の本当の意味とその尊さを
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by _kyo_kyo | 2016-04-12 21:13 | | Comments(0)

世界の

砂の城を崩すのは誰
見えない人が次々と在るべきモノを崩して行く
ほら、誰かの笑い声が聞こえる
あれは空耳なんかじゃないよね

世界は水にかこまれていて
何処にも漕ぎ出す事が出来ずに佇んでいる
押し寄せる波がいとおしくて
けれど恐ろしくて
抗うことさえ出来ぬまま佇んでいる

振り向いても誰もいない
だけど砂の城はまた崩されてしまった
何度でも同じことの繰り返し
分かっているでしょう
それでも何故かな
作り続けるんだ
だって止める理由が見つからないもの

幸せな風に吹かれながら
壊れることと生み出すことの意味を
考え続けていける時間に無限の可能性を感じながら





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by _kyo_kyo | 2016-03-20 21:14 | | Comments(2)