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笑顔の記憶

少し息を切らしながらハチ鳥の様に

ひと時もじっとせずに動き続けている

額の汗を拭うその傍から直ぐに

また新たな汗が噴き出してくる


心の裡を見せてはいけない

ここは私だけの聖域

あなたの笑顔がそう語っている


どれだけの秘密を覆っているのだろう

どんな痛みも哀しみも

決してあなたの笑顔を曇らせはしない

そんなあなたに憬れてしまう

そんな風に生きられたらと願う


あれは遠い日の私

そんな風に生きたいと全身で願っていた

遠い日の私の分身


遥か後方に置き去りにされた

私の記憶のかけら達が

懐かしそうに彼女を見ている

その笑顔をじっと見守っている
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by _kyo_kyo | 2009-08-23 02:49 | | Comments(0)

願い

言葉が空回りしている

しんと静まり返った空気の中

二人の間で言葉が宙ぶらりんのまま浮かんでいる

ああ、その言葉をあなたがキャッチして

呟きは声にならず

言葉が寂しそうに佇んでいる


あなたが行くのはそっちではなく・・・

言葉はもはや架け橋にはならないというの

闇の中で蒼く光るネオンサインが

二人の行く手をぼんやりと照らしている


あなたの寝顔を見ながら安らかな眠りにつきたい

再び目覚める事の無い眠りにつきたい

穏やかな深い夜に包まれて

もはや何ものにも脅かされる事も無く

ただ安らかな寝顔を見つめていたい
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by _kyo_kyo | 2009-08-17 02:49 | | Comments(2)

すべての愛しい存在へ

あなたは綴るよ

つれない恋人のことを

報われないその想いと

蜘蛛の銀糸に絡め獲られたように

身動きの取れなくなった己の感情を


綴りながらあなたは呟く

こんなに想っているのに

何故あの人には伝わらない

あの人をこんなに理解しているのは

この世に唯ひとり私だけなのに


そうして幾度となく己に言い聞かせるのは

いつかこの想いはきっと報われる

またあの頃と同じように

真っ直ぐな瞳で私だけを見つめてくれる

そうでなければ余りに自分が可哀想じゃない

行き場を失くしたこの想いが可哀想過ぎるじゃない

そうしてまた綴る言葉にはらはらと涙を零す


いつまでそんな日々が続くのだろう

一日が二日となりやがて三日も過ぎ

それはついには一と月を数え

けれど想いは弱まるどころか

より鋭く痛みを増し

もうこれ以上耐えられないと

どうかこの苦しみから解放してと

何度も壁に体を打ちつけながら呻き続け

なのに痛みはその頂点を知らない


どんなに辛い失恋もいつか忘れる時がくると

訳知り顔で語る他人の言葉に涙し

それでも一番辛いことは

この底知れぬ苦しみでも

胸を貫く痛みでもなく

やがては全てが

唯の思い出に変わってしまうことなのだと呟く

あの懐かしい笑顔も

胸震わす声も

指先から伝わる温もりですら

忘れてしまう日がくることなのだ


それでもいつか痛みは引くだろう

絶え間なく胸を抉リ続けていた鈍く鋭い痛みが

ある日突然台風のように過ぎ去ったことを知るだろう

それをひどく切なく思いながらも

自分を醒めた目で眺めている

もう一人の自分の存在に気がつくことだろう

それが焼けるように辛い恋の終わりなのだと

やがてあなたも知るだろう

どんな時でも変わらずに信じ続けていた

恋人はもう二度とあなたの元へは戻らない


恋の終わりがどんなに理不尽であろうとも

いつか全てが良い経験になると

訳知り顔で話していたあの日の誰かと同じように

ただそう感じる時がくるだろう

辛い恋に巡り会ったその瞬間から

もう次の自分が生まれていた

苦しみのどん底にいる時ですら

遠い空を仰ぎ見ながら

縁の不思議をただ幸せなことなのだと

理解できる時が訪れるようにと願っていた


こんなにも弱い存在でしかない自分なのに

まだ誰も気がつかない強さを裡に秘めていることに

いつか気がつくことがあるだろうか

今はまだ底知れずこんこんと眠り続ける

己の未知数を引き出せるのは

ただ無条件に己を抱きしめることのできるその腕


唯ひとり暗闇のなかで佇んでいるように思えても

その腕があれば同じように

彷徨う哀しい存在を抱きしめてあげることもできるだろう

闇に震える存在と共に語ることもできるだろう

そうしてまたきっといつか

違う誰かを好きになることができるだろう

辛い想い出を胸に

前に進む勇気が持てることだろう

有り難うと

過去の自分に向って

笑顔で言える時がきっとやって来るだろう
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by _kyo_kyo | 2009-08-15 01:28 | | Comments(0)

夏つばき揺れて

儚い世界で

何を思いながら生き続ける

この世の裏側を覗き見ながら

陽のあたる世界で偉そうな言葉を発する大人達

そんな人間にはなりたくないと

ずっと思い続けてきたあの頃

潔癖と残酷は紙一重だと教えてくれたのは誰

ぬるま湯のような世界に溺れながら

悪と善の境目で何を見る

遠くで揺れているあの夏つばきのように

薄い花びらが風を受けて

いつまでもいつまでも揺ら揺らと
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by _kyo_kyo | 2009-08-14 22:31 | | Comments(0)

ブランコ揺れて

夕べ見た夢を思い出している

とても懐かしくて

なのに少し哀しい夢

ずっと昔に忘れていた

過去の記憶がゆらり

陽炎のように立ち昇る

すっかり忘れていた筈なのに

こんなにもはっきりと思い出せるなんて

そんな自分に戸惑いながら

まだ夢の余韻に揺られている

優しく揺れるブランコのような

心地良い余韻に包まれている
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by _kyo_kyo | 2009-08-11 03:54 | | Comments(0)

失われたモノ達へ

ずっと昔

誓った言葉

今も変わらない

きっといつまでも


見上げた空は

何処までも透明で

雲がまるで風の様に

光りながら流れていた


あの風景に

一瞬で取り込まれて

このままずっと立ち尽くしていたいと願った


生れ落ちた瞬間の自分は

こんな風に輝いていたのではないかと思った

この清々しさを何よりも愛した


人生の曲がり道で

無くして来た大切な思い出が

遥か後方からエールを送っていた


私が失った大切なモノたちが

この命の終わる時まで

あそこで待っていてくれると言う

その事実に

言葉も無くただ涙する


熱い涙がぼとぼとと

頬を伝い

心の裡まで濡らしている
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by _kyo_kyo | 2009-08-11 03:39 | | Comments(2)

優しいうた

私はうたう

自分の声で

自分のうたを


私はうたう

囁くように

喜びのうたを


嘆きの山が

たとえどんなに険しくとも

悲しみの谷が

たとえどんなに深かろうと


私はうたう

自分の手で

触れた世界を


私はうたう

自分の肌で

感じた世界を


この目が捉えた

ほんの小さな出来事も

この耳が聞いた

微かな囁きすら


この身を流れる小川のように

小さな優しいうたとなって

やがてはこの身から溢れだす


優しいうたよ

こんこんと絶えること無く

汲めど尽きぬ泉のように

いつまでもこの世に充ちよ
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by _kyo_kyo | 2009-08-06 04:26 | | Comments(0)