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ブラックホール

知っていますか

星の死に逝く瞬間を

己の裡から巻き起こった

破滅へのカウントダウン


幾多の星を巻き込みつつ

果て無きブラックホールへと

全てを闇の中へ

終わりの無い 出口の無い

無の世界へと飲み込んで行く


ああ

またひとつ

星が消えた
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by _kyo_kyo | 2010-11-30 02:31 | 呟き | Comments(5)

ハミングバード

ハミングバードをこよなく愛する

遠い異国のうら若き王が

果てなく樹々の生い茂る

鬱蒼としたジャングルを切り開き

遥かな岸辺より運ばせた大量の真白き砂を

一面に敷き詰めて作らせた

眩しく輝く瀟洒な庭園に囲まれた離宮を

豊かな黒髪にアーモンドの瞳を持つ

野生の女王に捧げた


その瞳は夜の星色

何者にも束縛されない天空の瞬き

女王は庭園を眺めながら

美しい瞳を眩し気に細めたまま

傍に佇む王に告げた


本当に美しいのは

生い茂るジャングルの中に

ひと際輝く白亜の庭園や瀟洒な建物ではなく

ましてや競い合うように咲き乱れる色鮮やかな花々でもありません

王の愛するあの目まぐるしく飛び回る小さな鳥が

ピタリと静止し浮遊する

その空間こそが

何物にも代えがたく素晴らしい世界


少しの歪みも無い

生まれたての

かけがえの無い世界


あの不思議な空間を

ほんの一瞬でも良いから

覗いて見たいものなのです


そう言うと野生の女王は

野生の獣を両脇に従えたまま

もと来たジャングルへと戻って行って

再び姿を見せることは無かったと云う
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by _kyo_kyo | 2010-11-29 22:45 | | Comments(0)

夕焼け 朝焼け

夕暮れの太陽を抱きしめながら

ずうっと泣いていたかった


抱え込んだお日様は

焼き芋の様にほっこりして

心の奥までほくほくにしてくれる

そんな暖かさに包まれたまま

ずうっと泣いていたかった


流れる涙で瞼を赤く腫らし

鼻水をすすりながら

ひりひりする瞼をこすり続け

やがて泣き疲れて眠るまで

暮れ行く太陽を抱き締めていたかった


朝陽は

乙女の薔薇色に輝く頬のようで

泣きながら抱き締めていた太陽とは

まるで違うものの様だ

もしくは熟しかけた桃の様に

みずみずしくて初々しい


朝の空は青く透き通った空気の中で

桃色の頬と仲良くランデブーしている

そんな姿に少し嫉妬しながら

何故かとても健やかに

すとんと気持ちが落ち着いていく

そんな優しい朝が

またきっと訪れる
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by _kyo_kyo | 2010-11-18 03:26 | | Comments(0)