世界の

砂の城を崩すのは誰
見えない人が次々と在るべきモノを崩して行く
ほら、誰かの笑い声が聞こえる
あれは空耳なんかじゃないよね

世界は水にかこまれていて
何処にも漕ぎ出す事が出来ずに佇んでいる
押し寄せる波がいとおしくて
けれど恐ろしくて
抗うことさえ出来ぬまま佇んでいる

振り向いても誰もいない
だけど砂の城はまた崩されてしまった
何度でも同じことの繰り返し
分かっているでしょう
それでも何故かな
作り続けるんだ
だって止める理由が見つからないもの

幸せな風に吹かれながら
壊れることと生み出すことの意味を
考え続けていける時間に無限の可能性を感じながら





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# by _kyo_kyo | 2016-03-20 21:14 | | Comments(2)

エニシ

未来なんて誰にも分からない

己の可能性を否定するのは止めよう

眩しい思いに貫かれるかもしれない

眩暈に襲われ立っていられないかも知れない

分かってるなんて言葉で簡単にかたずけられて傷つくかもしれない

つまらない行き違いから縁を失くすかもしれない


世界の果てはここから見ることは出来ない

だったら前に踏み出そうか

先の見えない闇の様な世界に

泥濘に嵌らない保証は何処にも無い

それでも木の葉が風にざわめく様に

心も不安に押しつぶされそうになりながら

新しい自分をさがそうとしている

それを誰にも邪魔はさせない

罵倒なんか決してさせない
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# by _kyo_kyo | 2015-12-23 02:07 | | Comments(1)

生きている

空気が動く

はんなりと柔らかく

けれど素早く

空気が透けて見える

それは一瞬の出来事


あなたはいない

君もいない

それでもこの胸に宿る想いを何と言おう

優しいなんてとても言えない

悲しいなんてものでもない

もう寂しくもないんだよ

それを寂しいと感じるわけでもない


ただ愛おしい

こんな風に思える出会いのあったことに

どれだけ感謝したら良いのだろう

別れの悲しみは消えない傷をつけたけれど

それさえが今では限りなく愛おしい


愛させてくれて有難う

生まれてきてくれて有難う

さよならを告げてくれたことにも有難う

あなた達の逝った道をやがて私も歩くだろう


それまではあなた達と共に生きよう

変わらぬ歩調でこのまま歩き続けよう

限りある日々をきっと笑顔で
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# by _kyo_kyo | 2015-12-23 01:52 | | Comments(0)

雫のうた

青い空の中で

緑が煌めきながら風の歌を歌う

幸せな太陽の中で

背中合わせに涙が佇んでいる

毀れても毀れても溢れてくる涙は

透明な液体となって地上に落下する

その一滴でも掌で受け止めてみたいと思うよ

留まることを知らぬ涙だからこそ

この手に一滴でも受け止めてあげたいと思うよ

さあ 小さな魚となって何処までも泳いで行きたまえ

穢れを知らぬ小魚となって

この煌めく世界を何処までも泳いで行きなさい
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# by _kyo_kyo | 2015-10-26 01:04 | | Comments(0)

夢みるダイヤモンド 18-2

「え!そんなことを言ってきたんだ、それで叔父さん、良く教えるなんて言ったね」
叔父の話に弘樹が変に難しい顔をしている。

「何か、彼女はどうしょうもなく自分の中の情熱を持て余している、そんな感じがしてね」
叔父の言葉に「あんなに大勢の人達が弟子入りしたいと来ても全て断ってきた叔父さんがねえ」
弘樹は完全にあきれ顔だ。
「それだけ私が歳を取ったってことかねえ。でも、実際あの子の様子にただならぬ物を感じたんだよ。何かまるで追いつめられた小鳥とでも言うか・・・」

「でもそれって僕の計画は良いかも」弘樹が呟く。
「ああ?なんだって」叔父の問いに「いや何でもない、ただの独り言」と答える弘樹の横顔には何やら含むところがありそうな気配。

「でも見込みが無かったら即追い出してよね。本人に酷なだけだから」という弘樹の言葉に
「私が見込みの無さそうな人間の申し出なんぞに乗ると思うかい。最初に会った時からあの子には特別な何かがあるって感じたんだよ」
いつになく真剣な顔で話す叔父に「怖いなあ。でもそんな事言って、やっぱり見込み違いでした、何てことにならない様に祈っているよ」何とも結構興味深げな弘樹であった。

「それで、その試験ってのはいつなの?」
さあねえ、いつにしようかねえ。思った通り、叔父は何も具体的な事は考えてなさそうだ。
「だったら、その件、ちょっと僕に預けてくれないかな」
まあ良いよ、と言う呑気な叔父の返事を聞きながら、弘樹は何やら物思いに耽り出した。
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# by _kyo_kyo | 2015-10-08 22:39 | 小説 | Comments(0)

夢見るダイヤモンド 18

事故から一週間が過ぎ、美沙の足や腕の傷は紫色の痣になり、
結構みっともない有様になったけれど、痛みの方は随分と薄れてきた。

「痣も薄れてきてるし、もう大丈夫」
美沙は自分に言い聞かせるともなく呟いた。
実はそろそろ外に出掛けたくてうずうずしていたのだ。
そして心の中に小さなほころびを感じ始めていた。

それは日常のたわいもない不満、本当に些細な事。
けれどそれが蓄積して、自分の中で抑えようもない力で押し上げてくるのを怯えながら感じ取っていた。

「いらっしゃい」
店主の笑顔は最初に会った時と変わらず穏やかでやわらかい。
彼が、婚約者の失踪という不幸に見舞われたことなど、
弘樹から聞いていなかったら、全く想像もつかなかったことだろう。

「今日はお願いがあって参りました」美沙は神妙に切り出した。
「はい?」
今日は弘樹もいないようだ。寧ろそっちの方が都合が良いかもしれない。
「柳瀬さん、唐突なんですけれど、弟子にしてもらえませんか。私、ここで修行をして、あの指輪を自分の手でリホームしてみたいんです」

ひと息に言ってから顔がかあっと熱くなった。
馬鹿なことを言っているのは十分承知のつもりだった。

恥ずかしくて柳瀬さんの顔がまともに見れない。
けれど、意に反して落ち着いた声の返事が返ってきた。
「弟子を取るほど手広くはやっていないんですが、あなただったら良いかもしれませんね」

え、、っと息をのむ。何を言われたのか理解するまでに途方もない時間が流れて行った気がした。
実際はほんの数秒の事だろうけれど・・・。
「本当に良いんですか」
言いながら何だか自分の目が泳いでいる。
「良いも何も、あなたのその熱意は本物だと感じました。実際は少し試しに彫金の基本をやって見て、
それを見てからの本採用となりますがね」
いたずらっ子の様な顔で「あんまり不器用では困りますからね」と笑っている。

「そんなとんでもないです。ダメもとで弟子入りなんて図々しい事をお願いしました。本当に何と言ったら良いやら」
感激と緊張に涙ぐむ美沙に「まだ採用と決まった訳ではないですよ」と笑っている。

本当にこんなことってあるんだろうか。
美沙は自分で言い出した事なのに、あまりにも簡単にOKが貰えてちょっと怖気づいてしまっていた。
けれどこれでOKが貰えれば、自分の中の何かが確実に変わると確信していた。
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# by _kyo_kyo | 2015-10-08 22:26 | 小説 | Comments(0)

さくら、さようなら

不思議なもので、前回さくらのことを書いたのですが、
その翌日に息を引き取りました。

長くはないと分かっていたので、他の子達ほどの辛さはありませんでした。
けれど、さくらはあまり可愛がってあげれなかった思い出の方が多くて、
その思いが逆に心を締め付けます。

朝起きたら一匹で冷たくなっていたさくら。
血を吐いて苦しかっただろうけれど何もしてあげることは出来ませんでした。
それでも死ぬ直前まで、みんなの傍に居たがった様に感じます。
亡くなる日の明け方、血の付いたシーツを交換すると、
寝息が安らかになったように感じたので朝までは大丈夫かと思ったのですが、
寂しい一生だったような気がします。

どこかで心のボタンを掛け違えてしまったのでしょう。
それは私達飼い主の責任かも知れません。

さくらは娘のくりの隣に眠っています。
その日だけ雨が上がって、一日良いお天気でした。

我が家には今は一番年上のみゅうだけが残されました。
彼はこの環境に満足しているのか今まで以上にみんなにちやほやされています。

また不思議なもので、養子に出したさくらの娘も危篤との連絡を頂きました。
我が子の様に可愛がって下さっている家族なだけに、本当に心配していましたが、
治療の甲斐なく、その子もお空に帰って行きました。
小さかった時のことをさくらの姿と共に色々と思いだし、
あんなこともあった、こんなこともあったなあと、悲しい気持ちになりました。

さくら、ごめんね、そして有難う。
あなたも私にとっては大切な家族の一員だったのだよ。
そしてきっとずっと忘れないよ。
いつまでも尾をゆらゆらと振りながら甘えていたさくらファミリーの姿が、浮かんでは消えません。
さくら、愛していたよと言っても良いですか。
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# by _kyo_kyo | 2015-09-18 00:57 | 雑記 | Comments(2)

小さな灯 (愛猫さくらへ)

消えようとしている小さな灯

見守る事すら容易ではなくて

私は何度も目を背けたくなる

何度も 何度も 同じ過ちを繰り返しそうになる

生きることにどんな意味があるのか

答えは何も分からないけれど

この灯を大切にしたいよ

この明かりを無駄にはしたくないよ

今はもう 見守っていることしかできなくて

それさえも今の私には容易ではなくて

それでも限りある可能性の中で

自分を見誤らない

自分の気持ちを優先させない

そう心掛けて行きたいと思う

灯よ どうか消えないでと

思う私にそう言わないだけの勇気を下さい

勇気を下さい
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# by _kyo_kyo | 2015-08-26 02:58 | | Comments(0)

駆け足で時は過ぎ心は息切れがして

何故だろう駆け足で時が過ぎて行くのに

心は息切れがして少しも一緒になんて走れない


いつからこんなに引き離されてしまったのだろう

いつから時がこんなに早く過ぎる様になったのだろう

立ち止まり自分の手足を眺めてみる

脈打つ心臓の鼓動を感じてみる

目をしばたたせながら未来を見つめる

そうして、まわりを走っている人達の足音に耳を澄ます


焦る事なんてない

少しも焦る事なんてないんだと

己に言い聞かせながら再び走り出そう


その先に温かな光の見えて来ることを信じて

どんなに遅れたって良いから

ただ一心に走って行こう

ただ走って行こう
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# by _kyo_kyo | 2015-08-04 01:10 | | Comments(0)

親友O

急に古い友の顔が浮かぶ

懐かしい顔が私に向かって何かを語りかけている

あなたは今何処に


あれから何年経ったことだろう

あなたは何処にも見当たらず

私は遠にあなたを探すことを諦めてしまった


あなたのいた毎日は光り輝いていたけれど

あなたが去って私の半身は欠けてしまった

黄金の様な日々は急激にくすみ始め

退屈な毎日が時を刻み始めた


私は心の落ちて行く自分に気が付かないまま

あなたのいない毎日に慣れたつもりになっていたけれど

心は知らぬうちに寂しさを学んでいた


孤独という言葉が何より嫌いで

一人ぼっちという言葉はもっと嫌で

けれどあなたを無くした感情を

なんと言い表したら良いだろう


銀杏の並木を歩く私の足元で銀杏が割れ

青い匂いが鼻をくすぐる

あなたとこんな思い出は共有出来なかった

一人歩く足元で枯葉が囁く

あなたは元気でいるだろうか


あなたはまさに私の太陽のような友だった

もはや時は過ぎ去り

二人を埋める時間の持たれることはないけれど

何処かにいるあなたの幸せを願おう

誰よりも優しかったあなただから

これからもずっとくすまない幸せを願っていよう
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# by _kyo_kyo | 2015-07-05 03:31 | | Comments(0)