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掲載作品 其のニ

此方は私の出身地でやはり小さな賞を頂きました。
今年の秋に発表になり、掲載は授賞式の後との事でまだですが、
一括して掲載作品とさせて頂きました。
遠方なので残念ながら式は欠席です。
詩は2011年にここのブログで発表したものに、
少し手を加えて応募させて頂きました。
「図書カード」の様な大幅な変更はありませんが、
比べてみると推敲前の作品の稚拙さが目立ちました。



「棘のプリズム」


棘が刺さっていた

ただの目立たぬ棘だった

何時か抜けるだろうと

そのまま放って置いた


いつしか棘の存在など

すっかり忘れてしまった頃

棘は小さな芽を出した

何時の間にか私の中に根を張りめぐらし

小さな芽が生まれていた


朝の光を浴び 芽は葉を開き

葉は更に次の芽を生み

枝は蔦となり 

そっと絡み合い続けた


ただの棘だった

けれどしぶとく美しい棘だった

外見からは何も分からない

そんなただの棘だった


棘が蔦に姿を変えた ある寒い朝 

あたり一面に霜が降り

絡み合う蔦は

霜の中で氷の彫刻のように

朝光を浴びて輝いていた


プリズムのように

ただきらきらと輝いていた

そんな日が何時までも続くのだと思っていた

赤子に与えられた玩具のように

何時までもきらきら輝いているのだと

微塵も疑いもしなかった


プリズム色に世界を染め上げた後

棘は忽然と姿を消した

あんなにもしぶとい棘が 

何処にも存在しなくなった

隅々まで張り巡らされた根が

今は何処にも見当たらない


ただの棘だった

少し痛くて けれども強い棘だった

傷口はもう癒えたけれど

傷痕の引き攣れは

今でも鈍く光っては

霜に覆われた

蔦のプリズムを思わせる
by _kyo_kyo | 2012-11-25 18:23 | | Comments(8)
Commented by umih1 at 2012-11-25 21:02
わたしにとっての棘はなんだろう。
「棘」という語感、なのに、滑らかに流れる時間の展開。
この詩、好きです。
何度も読み返してしまう、そんな詩です。
Commented by _kyo_kyo at 2012-11-25 21:35
うみさん、有難う^^
私もこの詩好きなんです(自分で言うのもなんなんですが)
些細なことから書き出した詩が、棘と共に成長して、
一遍の詩となりました。
こんな風にもっと自由に、もっと良い詩が書けたら良いなあ。
思いと野望(笑)は尽きません♪
Commented by gucchi-gt at 2012-11-27 23:46
これは結構ダークファンタジーな匂いがして
いいねえ。どうなっていくんだろうってドキドキした。
最後でほっとしたけど。

kyoさんがイメージしたのとは違うのかもしんないけど
それぞれの捉え方でいいんだよね。
詩の嗜み方よくわかんないんで、大目にみてねー
Commented by mahorou at 2012-11-28 07:18
kyoさん、ありがとうです。。。
Commented by _kyo_kyo at 2012-11-28 20:18
ぐっさん、良いですねえ・・・なかなか素敵な読み方です。
最後私の方がダークになれなくて残念かもw

えっとねえ、棘がグサグサと刺さって棘人間になるんです、
でもって、地球防衛隊とウルトラマンに襲われて、
「あちょ~~~~!!」
「ひええええ~~~~」
と負けた棘人間は逃げて逃げて、
一人寂しく誰も来ない海辺の洞窟でその一生を閉じました。
てな、ファンタジーなのもアリとか思いません?
「そんな馬鹿な事思ってるのアンタだけだよ」
と言う世間の冷たい声が聞こえてきますが、
自称詩人もどきの私はへこたれません♪
詩は空想を刺激しますw
読み手100人に100の詩があって良いと思うのですよ^^
あ、作者自ら壊してるから101かも^^;

Commented by _kyo_kyo at 2012-11-28 20:19
まほさん、こちらこそコメント頂けて感謝です。
これからもどうぞ宜しく^^
Commented by gucchi-gt at 2012-12-05 00:43
あははー、kyoさん、もう突き抜けてるねえ。
詩人もどきでなく詩人だよ。
どんどんイメージを飛躍させて頂戴~
Commented by _kyo_kyo at 2012-12-05 23:29
ぐっさん、私なんてまだまだですよ♪
でもある意味では突き抜けてるかも?
結構壊れた感じも好きなのだw

ほら、やっぱり人間日々進化って言うじゃないですか。
だから良い意味でも悪い意味でも(?!)進化を遂げたいですね^^
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