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模倣について (2012年12月9日)

ずっと前に、詩で小さな賞を頂きましたと書きましたが、
実はその冊子に掲載された入選作に盗作がありました。

一読して直ぐこれは何処かで読んだことがあるという気がして調べました。
それは他の所で過去に大賞となった素晴らしい詩で、私も心惹かれていた詩でもありました。
ただオリジナルとは全く同じではなく、ちょこちょこと変えてあるのです。

冊子と大賞となった詩を照らし合わせたところ、
出てくる人物の名前が少し違う、使われている小道具が違う、
建物の名称が違う、季節が違う。
最後の部分にオリジナルの句が付け加えられていて、
それまでの詩の雰囲気とそこだけが何となくそぐわない感じがする。

もしかしたら書いた人は読んだ詩より自分の方が良いものを書いたと思ったのでしょうか。
けれど、そういうのって原作者にすごく失礼な事だと思います。
その方が、どういう気持ちでそういったことをされたのかが分からないだけにちょっと迷いましたが、誰もこの酷似に気が付かない。それに余りにも似すぎている。
やっぱりこれは駄目なんじゃないか。。

迷いましたが結局直接選考委員の方に電話をして事情を説明し、
審査員の先生達で原作と受賞作を照らし合わせて検討の結果、
後日その方の受賞を取り消す事が決まったと伝えられました。
但し、入選者には通知が行くけれど、佳作の人にまでは通知は来ないかもとの事。
それはおかしいでしょうと思いながらも、そう言うことは出来ませんでした。
実際取り消しの通知は来ましたが、審査員が指摘したことになっている。
指摘したのは、一応募者なんですけど、体面ってやつなのかなあ、とも思いました。

まあ、そういったことは置いといて、結構盗作騒動ってあるらしいですね。
どうしてそういう事をするのでしょう。
今回見つから無かったらまたやるのでしょうか。
他人の書いた詩で賞をとってもそれは何の意味もありません。
ちょっとしたイタズラ心だったのかも。
もしかして、審査員の方達を試したとか?
それとも、自分流にアレンジしてあるから、これ位なら盗作では無いと思ったのでしょうか。
もしかして、気に入って書き留めていてオリジナルがあることも忘れてしまっていたとか、
書いた相手が全く分からぬだけに、暫し悶々としてしまいましたし、
その方に本当に悪意が無かったのなら、詩を書き続けて欲しいとも思いました。
今度は借り物ではないオリジナルを構築して行って欲しいです。
        * * *
これは2012年の事ですが、内容がデリケートな事の為、
今まで非公開とさせて頂いておりました。
今回読み返して、やはりこういった事の少しでも無くなるよう、
そして自分の言葉で綴る楽しさを感じて貰えるよう、敢えて公開させて頂きました。


みんな自分の言葉で綴ろうよ

賞なんてどうだって良くない?

他人の言葉で褒められたってちっとも嬉しくないよ

それくらいなら人と競うなんて馬鹿なことはやめよう

賞なんて皆が思ってるほど凄いものでもないと思うんだ

誰かが自分の言葉に共鳴してくれる

感動してくれる

そっちのがずうっと大切だよ

そういうのが一番の宝物だと思うんだよね







by _kyo_kyo | 2019-11-12 22:17 | 雑記 | Trackback
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