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しっとりと打つ雨は

しっとりと打つ雨は

触れた瞬間ダマとなり

羽織る上着を滑り 心を滑り

ほろほろ転げ行く様の 何と優し気なことよ

傘を差さずに濡れ行く私に

雨は優しく打ち続け

あやす様に、語る様に、遊ぶ様に

雨が天から降り注ぐ瞬間 心は遥か宙を舞った


悲しみは苦しみを招き

苦しみは切なさを拾い

そして切なさは新しい希望へと目覚めの時を辿り

やがてゆっくりとシンフォニーを奏でる事を

君は知るだろうか


頬をなでる風が若葉に語りかける

あの風と共に心を羽ばたかせよう

若葉の萌え出る姿に心を重ね

足元に転がる小石の

雨に濡れる様さえ穏やかな夕暮れには

時の経つのも忘れて無心に佇み続けたい


何が正しくて何が間違っているのかなんて

一体誰が決めたのだろう

頭を下にして世界を逆さまに見れば

ワイワイ騒ぐ人の群れの

なんと無意味で滑稽なことよ


この世は悠久の大河の流れ

みんな世界の流れのままに生きている

そのサイクルの中で

同じ終着駅に向かう私達に

なんの違いがあるだろう

太古から綿々と繋がる時の流れの中で

私達はそっくりそのまま抱きしめられている

その大らかさに気がついた時

荒んだ心が静かに和らいで行く


穏やかな時の流れの中で

萎れた花が頭をもたげる様に

枯れかけた命が息吹を取り戻す

儚いからこそ更に輝ける命の尊さ

もっともっと輝ける

この儚くも愛しく尊い存在よ
by _kyo_kyo | 2005-04-22 19:13 | | Trackback
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