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幼い頃の思い出 そして私がバラを好きな理由

まだ幼少の頃、栃木県の宇都宮に住んでいましたが、
家族旅行も、小学校に上がった頃かどうか、東京の上野動物園に家族揃って出掛けた日帰り旅行が最初の記憶です。

珍しく母は洋服を新調し、私は母の手作りの服だったので、買ってもらえなかった事にちょっとふてくされて拗ねていた様でした。全く可愛げの無い子供です。

母の実家は洋裁学校を経営しており、母も元先生だったので、幼少の頃は服を買って貰った記憶がありません。今思えばそれはなんて贅沢な事でしょうね。
でも小さかった私は、その有難さが分からず、
皆が着ているハイカラな既製品に憧れたものでした。

その次の家族旅行は、母の親戚を訪ねての中学一年の時となります。
それが最初で最後の家族水入らずの旅行だったと思います。
でもそういうのが全然苦にならなかったし、母も愚痴をこぼしたことがありませんでした。

それくらい貧しかったのか、とにかく何も無駄なものを買わない家庭で育ちました。
あの頃はそれが普通でしたし、ちょっと裕福な家の子は新しいお人形や玩具を買って貰っていましたが、私の親友などは、学校が終わるとまだ赤子の弟をおぶって家に遊びに来ていたりもしました。

そんな借家住まいの我が家でしたが、唯一自慢できることがありました。
それはベニヤの家の壁いっぱいに伝って咲くピンクと白の薔薇です。
薔薇の咲く季節になると、壁一面がピンクと白で覆われます。
そこを飛び交うミツバチ達のなんとも可愛らしかったこと。
何時間見ていても飽きなかったです。

母は学校に行く時に、ハサミでパチパチとピンクの薔薇を切り、
それを無造作に新聞紙でくるんで私に持たせてくれました。
担任は女の先生でしたが、私がそれを持っていくと「そうそうこれ!これをまっていたのよ!」と、とても嬉しそうに教卓に飾ってくださった姿が今でも目に浮かびます。
その時のなんとなく誇らしかった様な気持ちは、今も大切な思い出です。
その家も高校の時に引っ越してしまい、今では何処にもありません。

その時の薔薇が欲しくて色々なピンクのバラを探しましたがどれもしっくりきません。
今の薔薇と違って昔の薔薇だし、今は種類もすごく増えてもう全然分かりませんが、
あの時惹かれた薔薇への優しい思い出は、私を薔薇へと駆り立ててしまうのです。

薔薇を愛でる人のガーデンライフを見ていると、すごく手間とお金が掛かっていそう。
私には到底真似ができませんが、ちょっとでもあの時の気持ちに戻りたくて、
薔薇を見るとついつい買いたい衝動に駆られています。
だから私の中では薔薇は特別な存在。

似たような理由で高山植物も好きですが、ここ名古屋の夏は高山植物には地獄です。
人間にも地獄なんだから(笑)
だからきっぱりとそちらは諦めて、今は薔薇に癒されています。








by _kyo_kyo | 2019-11-07 20:48 | 自己紹介 | Trackback
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