捩れた塔

じっと黙って硝子の様に儚く脆い世界の

崩れ行きつつある足元を見おろしている


ああ、世界は捩れた硝子の塔

螺旋を描いて天上を目がけて上昇し、

その尖塔の極みまで登りつめると、

一転して錐揉みしつつ急激に落下する


キリキリと渦を巻く眩暈、

私へと延ばされる数千もの硝子の棘

落下する肉体を粉々に引き千切る硝子の抱擁

夥しく突き刺さる鋭い破片、

その棘は深く深く突き刺さるのに、一瞬で跡形もなく消え去る


破片よ破片、空から舞え、

私めがげて突き刺さり、この脆くもしぶとい肉体を切り裂け

この体も、この心も、この魂も、

黙って硝子の制裁を受け止めよう


音もなく、叫びも無い、静かな無音の世界のなかで

スローモーションのように

一転して世界は一幅の絵画と化す


そうして、壁に飾られた騙し絵のジョーカーが

密かにほくそえむ時、

名も無き肖像画の目から、ただ静かに流れ落ちる涙
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by _kyo_kyo | 2005-09-22 03:44 | | Comments(0)
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