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夜に咲く花

一瞬一瞬の、連続する時の煌きの中で

その狭間にまっ逆さまに落下する


月が逆さまに掛かったまま声高く笑った朝には、

星は一斉に海へと散り行く


闇に取り残された亡霊と、新しい感情の渦が

飛沫上げる波に深く飲み込まれて行く

振り向いても何も目に映りはしない

深い靄が足元まで立ち込めている


そうして永遠と思えるような

気の遠くなりそうな一瞬を体験し

ふと耳元に微かな音が響いてくる

遥か遠く、潮風が海を渡り

歌声を運んでくる

夜に咲く花達が、朝の訪れに消える前に

最後の詩声を風に乗せて送り込んでくる


その歌声は、安らかな地へと誘うかのようで

誘われ、戸惑い、そしてまた前へと進むのだろうか

足元に咲く、名残の夜の花にそっとキスをしよう

枯らさぬように、傷つけぬように

そうして傷つかないように


そっと幻の花を胸に秘め

柔らかな歌声の余韻に包まれたまま

足音を立てぬようにゆっくりと行こう


これはただ一輪残った

夜に咲いた花の残り香
by _kyo_kyo | 2006-03-23 13:51 | | Comments(0)
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