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船のある風景

朝陽を浴びながら

ゆらゆらと水面に舳先を並べ

疲れた色を帯びた船達が体を横たえている


白い船体に滲んだ赤い錆の色が

今日もまた広い海原をかき分けながら

見知らぬ世界の匂いを運んで来る


頭上ではカモメ達が白い翼を大きく広げながら

不規則な楕円を幾つも重ねるように描いては

朝焼けに輝く空の中で海の色に染まって行く


同じように過ぎて行く毎日の中で

描かれる円の一つとして同じものは無く

熱く熟した船のエンジンが

ゆっくりと金属の冷たさを取り戻しはじめている


自転車のペダル漕ぐ足を休め

空気の流れの中に暫し身を置き

橋の上に佇んだまま

抜ける様な空と海の眩しさを体中で感じている
by _kyo_kyo | 2008-01-26 09:54 | | Trackback
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